予防医学のお話 No.25
アロマテラピー

掲載日:2017年03月01日

風邪
アロマテラピーの語源は、フランス語のアロマ(香り)とテラピー(療法)を合わせた造語で、日本語では「芳香療法」「香料治療」などと訳されることがあります。

ヨーロッパでは古代より、生活の中で植物の有する香りやそのエキスを利用する風習がありました。香りを楽しんだり、治療的な目的で利用したり、儀式の中に取り入れたり、精神的なリラックスを求めて使用したりと、多種多様な使い方がされてきました。また日本にも古くから、冬至にゆず湯に入浴したり、香料を詰めた匂い袋を持ち歩くなど、香りを取り入れた風習が存在しています。洋の東西を問わず、人類は香りの効用を本能的に知っていたのかも知れません。

アロマテラピーで用いられるエッセンシャルオイル(精油)は、植物の芳香物質を抽出した100%天然のものです。様々な植物油からなるキャリアオイルで希釈してマッサージに使用したり、芳香器で空気中に拡散し香りを楽しむ芳香浴に使用したり、多くのシーンで心身のバランスを整えるために利用されています。現在では生物活性が科学的に認められるものもあり、利用する機会や方法はさらに広がりをみせています。美容や医療の現場、介護やリラクゼーションの場でも数多く利用されるようになり、それが「芳香療法」と呼ばれる所以となっています。

エッセンシャルオイルは複数の種類のブレンド(混合)により、様々な相乗効果を得ることができます。何種類かのオイルをブレンドすることで、絶妙な香りのハーモニーが生まれます。日々忙しく、ストレスの多い現代にあって、心と身体のバランスを心地よく整えてくれるのが、エッセンシャルオイルの魅力です。

心地よい香りが脳へ伝わるスピードは、痛みが脳へ伝わるスピードの五分の一とも言われます。つまり心地よい香りは、一瞬で心と身体を癒しの空間へと導いてくれるのです。日常の生活や教育・文化活動、美容や介護、福祉の現場でのリラクゼーション、アスリートのけが予防や疲労回復、緩和ケアなどスポーツや医療の分野、妊婦さんの出産前後のケアなど、アロマテラピーの可能性は今も広がり続けています。皆様の何気ない日々の暮らしの中で、心地よい香りを通して自分自身と向き合う空間を作ってはいかがでしょうか。

<ペパーミント>
西洋ハッカという和名のとおり、クールで爽快な、清涼感あふれるクリアな香りです。心が高ぶったときなどに気持ちを鎮めてくれます。その清涼感はガムをはじめとしたお菓子や料理、歯磨き粉などの口腔ケア商品、香水や化粧品と利用の幅も広く、多種多様に用いられています。またその香りは頭や心をすっきりとさせる作用がありますので、頭痛の改善や鼻づまり、集中力を高めたいときなどにも利用されます。

<レモン>
フレッシュで爽やかな香りで、新しい一日が始まる朝など、意欲的に活動を始める皆様に特におすすめです。レモンは「かんきつ類の王様」と呼ばれますが、かんきつ類の果皮には美味しい果肉を守る抗酸化物質など様々なよい成分があることがわかってきています。殺菌効果も高いので、空間の浄化にもおすすめです。またお掃除にもお使いいただけます。デオドラント効果も高く、脂性肌や吹き出物予防にもおためしください(お肌に使う際は、キャリアオイルで希釈してください)。またレモンとペパーミントのブレンドは、よく使われる組み合わせです。是非一度ためしてみてください。

<ラベンダー>
ラベンダーは「ハーブの女王」とも呼ばれ古くから親しまれてきました。心地よい香りでリラックスできるハーブです。特に気持ちが落ち着かないときや、憂鬱な気分で眠れない夜におすすめです。心を穏やかにしてストレスを和らげ、リラックスした心地よい眠りへと導いてくれます。殺菌作用もありますので、キャリアオイルで希釈して吹き出物予防にも使われます。また他のオイルとの相性もよいので、ペパーミントやレモンとブレンドしていただくのもよいですね。
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