予防医学のお話 No.10
ノロウィルス対策

掲載日:2015年12月01日

ノロウィルス対策

ノロウイルスは1968年に米国のオハイオ州の小学校で集団発生した急性胃腸炎の患者のふん便から初めて分離され、2002年に、国際ウイルス学会で「ノロウイルス」と命名されました。 ノロウイルスは全世界的に分布し、食品や手指、飛沫等を介して経口的感染し、乳幼児から成人、高齢者まで幅広い年齢層におう吐や下痢などの胃腸炎症状を引き起こします。ノロウイルスには多くの遺伝子の型があり、動物実験や培養細胞でウイルスを増やすことができないため、不明な点が多く、食品や環境からウイルスを検出することも難しいため、原因究明や感染経路の特定が難しいものとされています。
ノロウイルスは冬季(11月~3月)に、乳幼児や高齢者の間で多発する感染症胃腸炎の主な原因物質として知られていますが、不十分な加熱調理やノロウィルスに感染した人の調理した食品などを原因に感染症や食中毒が発生するため、注意が必要です。こまめな手洗いや消毒など感染予防に心掛けましょう。

〔感染経路〕
経路1
人のふん便中のノロウイルスが、下水を経て川から海へ運ばれ、二枚貝に蓄積され、それを、十分に加熱しないで食べると感染します。
経路2
ノロウイルスに感染した人が、十分に手洗いを行わずウイルスが手についたまま調理をすると、食品が汚染され、その食品を食べた人が感染します。
経路3
ノロウイルスを含むふん便やおう吐物を処理した後、手についたウイルスや、不適切な処理で残ったウイルスが、口から取り込まれ感染します。

〔感染した時の症状〕
感染後、潜伏期間は24~48時間で、下痢、吐気、おう吐、腹痛、発熱などの症状が出ます。通常3日以内に回復しますが、ウイルスは感染してから1週間程度ふん便中に排泄され続けます。

〔消毒方法〕
(1)他の微生物などと比べると熱に強く、85℃で1分以上の加熱が必要です。
(2)逆性石鹸、アルコールの消毒効果は十分ではありません。塩素系漂白剤の次亜塩素酸ナトリウムは効果があります。

〔予防のポイント〕
・二枚貝は中心部まで十分に加熱してから食べましょう。
・生鮮食品(野菜・果物など)は十分に洗浄しましょう。
・トイレの後、調理をする際、食事の前にはしっかり手を洗いましょう。
・手洗いの後、使用するタオル等は清潔なものを使用しましょう。

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