予防医学のお話 No.9
食中毒はご家庭での対策から

掲載日:2015年10月30日

食中毒はご家庭での対策から

食中毒とは「有害もしくは有毒な微生物や化学物質などが飲食物とともに経口的に人体内に摂取されたときに、生理的異常を生じた疾病(中毒)をいう」と定義されています。

食中毒というと、飲食店での食事が原因と思われがちですが、ご家庭の食事の中でも発生しています。普段、当たり前のように調理したり、作り置きしたりしている中においても、食中毒を発生してしまうことはあるのです。食中毒の症状が軽くでて、風邪かな、寝冷えかもと思いながら過ごしてしまい、後で重症化するケースもあります。もう一度、ご家庭での食中毒の予防を確認しておきましょう。まず最初にどんな食中毒の分類があるのかを見ておきましょう。

1 細菌性食中毒・・・文字通り細菌によって発生する食中毒です。特に気温が上昇する6~9月が発生しやすいですが、近年は年間を通じて温度条件が整備されているため、季節を問わず注意が必要です。細菌性食中毒は、サルモネラ菌、カンピロバクター菌などの【感染侵入型】、O―157、ウェルシュ菌などの【感染毒素型】、黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌などの【毒素型】があります。

2 ウイルス性食中毒・・・ウイルスによって発生する食中毒です。食品中では増殖せず、人の腸管内で増殖する食中毒です。ウイルス性の食中毒の約90%がノロウイルスによっておきています。

3 自然毒による食中毒・・・植物や動物にもともと存在する毒素を摂取することで発生する。じゃがいもの芽、青梅、ふぐの毒などがあります。

4 化学性物質による食中毒・・・食品の生産から製造・加工を経て摂取されるまでの過程において、化学物質が誤用・誤認などの過失、または故意的に食品中に混入したことで発生します。農薬や有機水銀などが原因になりやすいと考えられています。

5 アレルギー様食中毒・・・食品中に異常に蓄積したヒスタミンによって起こる食中毒です。まぐろ、さんま、さば、いわしなどの赤身魚の原因であると考えられています。

食中毒予防の3原則では「菌を付けない、増やさない、やっつける」ということですが、具体的なポイントでは食品の購入、つまり新鮮な食材をまずは選びましょうということ、消費期限なども確認しましょう、できるだけ早く持ち帰り、すぐに冷蔵庫や冷凍庫に保存しましょう。また家庭での保存の仕方、つまり、保存の温度も重要です。食品を切ったりする場合は当然、手の衛生や調理器具の衛生面にも気をくばります。また食品の下準備や調理の仕方、食事前後の食品の温度管理や衛生管理、残った食品の保存の仕方、少し時間があいたものを食べるときの注意や解凍の仕方などにも注意したいものです。厚生労働省に報告された食中毒事件だけをみても、家庭の食事が原因の食中毒が全体の20%近くを占めています。まずはご家庭での食品管理から対策を始めましょう!

予防医学のお話一覧へ戻る
このページの先頭へ戻る