予防医学のお話 No.2
健康社会の実現を目指して

掲載日:2015年4月13日

我が国は戦前戦後、結核や肺炎といったいわゆる、“うつる病気”が多かった時代から、毎日の生活習慣の積み重ねにより、自分の体の中で病気をつくってしまう、いわゆる“生活習慣病”が増加してきた時代へと様変わりしてまいりました。これからますます病気もその素因が複雑にからみあって発症していく時代だと見てとらえることができます。

また今後、超高齢社会の時代へと突入し医療市場は急拡大を強いられております。そのような中、わたくしたちが求めるものとは何と言っても、「健康寿命の延伸」にほかなりません。いかに病気をしないで長生きできる国民を増やしていくことが大切な時代でもあります。

現在、医療費も39兆3千億を超えており、毎年6千億から1兆円の規模で右肩あがりに増えていく時代となっております。そのような時代のなかでは、例えばもちろん個人差はありますが、糖尿病であれば3割負担で、年間89,172円もの費用がかかってきます。高血圧症では年間59,760円がかかり、脂質異常症では59,148円もかかります。またこれらの病気は合併症を起こしやすいという特徴もあります。しかもそうなればこれらの病気は生涯続く可能性が高いというものです。現在医療費の自己負担割合が平成に入り1割から2割、2割から3割へと増加していくなか、今後はさらに増えることが予想されます。

また2025年の日本を見てみますと、そこにくるのは超高齢社会(65歳以上の人口が30%を超える)です。世界でも他に類をみない社会ということで各国の研究機関も超高齢社会をどう乗り越えるのかという日本の動向を注視していくというものです。病気は増え、病気は多様化してまいります。また認知症も増加することは当然推測できるところでもあります。老々介護から認々介護という時代でもあると言える時代が来るということです。また医療費は52.3兆円を厚生労働省保健局でも試算しております。
当然国の財政は足りないので、その付けは国民へと負担をしいられていきます。健康保険料は増し、それだけではなく、消費税も段階的に上げていき、医療費の自己負担割合も今後は、3割から4割、4割から5割へと増えていくことは予想されます。個人と社会の負担が益々増加していくことはさけられません。だからこそ病気の予防やその対策が重要になる時代だということです。

国民が健康な体を維持し健やかに豊かで幸福な人生を全うできる「健康社会の実現」を目指すことが何よりも優先すべき課題の一つであることは言うまでもありません。

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