ヒアルロン酸

ヒアルロン酸ってなに?

ヒアルロン酸ってなに?

ヒアルロン酸とは、ムコ多糖体の一種で、私たちの体のあらゆる組織や器官に存在しています。特に皮膚、関節液、血管、軟骨、脳、目の硝子体などに多く存在し、中でも皮膚には、体全体にあるヒアルロン酸の量のおよそ半分が集中しています。

驚きの保水力

保水力

ヒアルロン酸は、1グラムで2~6リットルもの水分を保つ優れた保水力を持ち、体の隅々で潤いを保っています。また、タンパク質と結合して細胞と細胞の間に存在し、細胞を保つ働きや組織の柔軟性を保つ働きをします。
ヒアルロン酸が減少すると、細胞外液を保つ働きが弱まり、細胞への栄養成分の輸送や老廃物の除去機能が滞るため、細胞の老化につながるとも考えられています。

ヒアルロン酸を含む食品

ヒアルロン酸を含む食品

ヒアルロン酸は体内でグルコースから作られますが、代謝が非常に早く、私たちの体は常に新しいヒアルロン酸を必要としています。
ヒアルロン酸の水溶液は無色透明で臭いがなく、ネバネバとした高い粘性を持っています。食品では鶏のトサカ、豚足、魚の目、すっぽん、ふかひれ、ウナギなどに多く含まれています。

赤ちゃんの肌の秘密

ヒアルロン酸の合成量は加齢とともに低下します。それに比例して、体内のヒアルロン酸の濃度も減少していきます。体内のヒアルロン酸濃度は、乳幼児期が一番高く、60歳代になると、20歳代のおよそ半分にまで減少してしまいます。

ヒアルロン酸の減少による影響が最も顕著に現れるのが皮膚です。赤ちゃんの肌はみずみずしくキメ細やかですが、これは大人に比べ体内のヒアルロン酸の濃度が高く、体重に占める水分量が多いためです。肌だけでなく、加齢とともに現れる目や関節などの悩みも、このヒアルロン酸の濃度が大きく影響していると考えられています。

加齢による皮膚内ヒアルロン酸の減少

美肌キープのカギ

美肌キープのカギ

お肌のハリと潤いはコラーゲン、エラスチン、そしてヒアルロン酸によって保たれています。皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3層に分かれており、真皮におけるコラーゲンの役割は、その弾力を維持すること。
一方、エラスチンの役割はコラーゲンの構造を支えることです。ヒアルロン酸はその優れた保水力を生かしてコラーゲンとエラスチンの周りを埋め尽くし、真皮の水分を守ることで、その弾力を保つ働きをしています。

皮膚のヒアルロン酸が失われると、細胞外液を留める力が弱まり、皮膚の水分量の減少や新陳代謝の衰えなどの原因となります。皮膚の水分量が減少し、新陳代謝が衰えると、細胞の柔軟性が失われて、委縮してしまいますので、当然、お肌(皮膚)にも影響が及びます。みずみずしくキメ細やかなお肌を保つカギは、細胞と細胞の間で優れた保水力を発揮するヒアルロン酸にあるのです。

肌の断面図

ロコモ予防と改善

「ロコモティブシンドローム」とは骨・関節・筋肉などの運動器(=ロコモティブオーガン)の障害のために移動能力(立つ、歩く、走る、登るなど)が低下をきたし、生活の自立度が下がる状態を言います。

関節を形成している関節軟骨と関節軟骨の間には関節腔という隙間があり、この隙間を関節液が満たしています。関節軟骨や関節液にはヒアルロン酸が多く含まれ、関節の潤滑作用を担っています。加齢とともに現れる関節に炎症を起こす症状は、ヒアルロン酸の含有量の減少により、潤滑作用を失っていくことが原因だと考えられています。

予防と改善

健康で潤いのある瞳

健康で潤いのある瞳

私たちの目にはヒアルロン酸が多く含まれています。眼球の大部分を占める硝子体はその99%が水分で、その形はヒアルロン酸の優れた保水力によって、丸く保たれています。
また、硝子体は網膜を衝撃から守るクッションの役割を果たしていますが、その弾力のもとになっているのもヒアルロン酸です。涙が持つ、目を乾燥から守ったり、殺菌や洗浄を行ったりする役割もヒアルロン酸によって助けられており、私たちの目に関わる作用においてヒアルロン酸は重要な役割を果たしています。

傷が治るメカニズム

美肌キープのカギ

傷が治る過程は、炎症期(傷からの出血および凝固が起こる)、増殖期(失った細胞、血管、上皮などの修復が始まる)、成熟期(傷口がふさがれ、肉芽が縮小し、傷跡が目立たなくなる)の3つに大きく分けることができます。ヒアルロン酸は増殖期において、肉芽組織の形成に深く関わっています。

参考文献

  • 山﨑太朗「ヒアルロン酸の機能と利用」食品と容器 2013年3月号
  • 廣佐古裕子、川﨑英二「イラストで学ぶ機能成分なるほど講座」Nutrition Care 2014 vol.7 no.2
  • ヒアルロン酸の健康情報

ヒアルロン酸の健康情報

論文紹介

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