注目の健康情報 No.37
脳の指令がなくても腸は動く ~ (1)腸は考える臓器

掲載日:2016年11月10日

腸は脳ができる前から神経系を発達させてきた臓器なので、その働きは食べ物を消化吸収するだけではありません。例えば腐ったものが腸に入ると、腸は危険を察知し、自ら下痢を起こします。下痢が突然襲ってきて困ることがあるのは、腸が独立して働いている証拠です。

腸だけで対応できない場合には、腸から脳へ嘔吐を促すメッセージを送り、腐ったものを吐き出すように身体を機能させます。腸は自分で考えて自らを動かすことも、腸から全身へと指令を出すこともできるのです。

腸から発展した脳は長い年月をかけて進化し、神経やホルモン分泌などを通じて、全身に指令を出すようになりました。脳は身の危険を察知すると、血圧を上げて突発的な動きができるようにするなど、瞬時に全身を変化させることができます。

しかし、動物の脳の発達も、腸を支配下に置くまでには至っていません。それは動物だけではなく、ヒトにおいても同じです。腸が考え、免疫を司り、食べ物を消化しているということです。


一般的には、ヒトの身体は脳の指令が神経に伝わって、身体を動かしたり臓器を動かしたりしていると思われています。しかし、腸の指令は脳に優先しているのです。脳の指令は腸には行かず、反対に、腸の指令は脳に届きます。極端にいうと、脳は「随意筋」という意識的に動かす筋肉に指令を出すために発達した臓器の一つに過ぎないともいえるのです。
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