注目の健康情報 No.36
脳より先に誕生した腸 ~ (3)生きるためから考える脳へ

掲載日:2016年11月07日

改めて生物について考えてみると、最も重要なのは生きることです。そのためには栄養を取り入れなければなりませんが、光合成によって太陽光をエネルギーに変えられる植物とは違って、動物は他の生物を食べて栄養に変えなければなりません。そう思うと、腸という器官が動物にとって最初に獲得しなければならない臓器だったこともうなづけます。

食物を摂り込み、消化し、不要なものを排泄するという働きも何らかの情報伝達がなければ制御できません。先ほど触れた空腹感や満腹感の伝達にかかわることです。だからこそ、消化器官である腸に、情報を伝達するための神経細胞が最初に現れたのでしょう。それが進化の過程で複雑なネットワークを形成していき、やがて脳という器官が形成されたのです。

このように見てくると、腸が「第一の脳」といってもいいのではないでしょうか。日本語には「腹を探る」、「腑に落ちない」といったように内臓と思考を結びつける表現があります。我々の先人たちはすでに、お腹も考える器官であるということに気づいていたのかもしれません。
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