注目の健康情報 No.34
脳より先に誕生した腸 ~ (1)脳と腸の本当の関係

掲載日:2016年11月02日

腸とは、どのような臓器なのでしょうか。胃で消化された食べ物が運ばれ、さらに消化を進め、栄養として体に吸収し、その残りを排泄する器官です。腸は、栄養分を吸収する小腸と残りの水分やビタミンを吸収して排泄する大腸の2つに分かれます。小腸は、約6メートル。内側は絨毛というヒダに覆われていて、そこから栄養分を吸収し全身へ送る役目をもっています。大腸は約1.5メートルです。小腸で吸収し切れなかった食べ物のカスや水分が吸収されて、便となり排泄されます。

ヒトはアタマで考えてカラダに指令を出し、いろいろな行動を起こします。脳という“王様”が君臨しているからですが、その脳も何と、腸から進化したものです。


生物は40億年前に海で誕生しました。初めは1つの細胞でしかなかった生命体は進化を続け、そのうちに身を寄せ合って協力して生きていくほうが長生きできることに気づきました。海水をより効率的に吸い込み、海水からの養分をとり込むために、身を寄せ合って風船のような構造を作りました。この風船こそが腸の元祖なのです。だんだん管の形に姿を変えていきます。そして、この腸を動かすための神経細胞というものが生まれ、この神経細胞がさらに進化を遂げることで脳が生まれたというわけです。


つまり、生物には最初、脳がありませんでした。最初に備わった器官は腸で、脳ができたのは5億年ぐらい前なのです。同じように、ヒトの生命が誕生するとき、胎内で最初に作られるのは脳ではなく、腸です。さらに、作られる順序だけではなく、脳の及ばない活動もしています。腸が「第二の脳」と呼ばれる大きな理由はそこにあります。さまざまな情報を受け取る神経細胞が張り巡らされ、脳から独立して働くことができる唯一の臓器なのです。
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