注目の健康情報 No.11
(11) べんで健康診断

掲載日:2015年7月31日

遺伝子解析の手法を使い、今まで正体不明だった細菌の所在がわかり、腸内細菌の全容が明らかになってきました。測定したDNAの塩基配列パターンを系統的に分類することで、細菌の種類の違いや数がはっきりとわかるようになったのです。この技術を使って、一億人の顔や指紋が違うように、一人ひとりの腸内細菌の構成も違うことがわかってきたのです。
今後、一人ひとりの腸内細菌のデータを集めて病気との関連を分析すれば、データベースを作ることができます。腸内細菌を分析した塩基パターンのグラフから、「ある部分にピークが出る人は、特定の病気、たとえば、大腸がんになりやすい」とか、「この腸内細菌叢の人は健康だ」といったパターン化ができるのです。そうなれば、定期的に自分の便を調べれば、自分がどのような病気になりやすい腸内環境なのか、病気の進行具合などの情報も正確に知ることができるはずです。さらに、自分の一年ごとのデータを蓄積していけば、腸内環境がどのように変化しているか、変化した際の食生活やストレス、運動など、その時々のライフスタイルとの相関性、なった病気と腸内環境との関連などがわかるようになるのではないでしょうか。
腸内細菌パターンを調べれば、たとえば、大腸がんができる前に、大腸がんになる傾向が腸内細菌の種類や分布などでわかるようになるのです。それがわかれば、どのようにすれば腸内環境を変えることができるかの指導や生活の見直しができるのです。これは、本当の意味での予防医学といえるのではないでしょうか。
そのために現在、全国から3220名の方々から大便サンプルを提供して頂いて、生活特性と腸内細菌の関係を解明し、『腸内細菌データベース』を構築し、これを用いた健康•予防のために使う計画を準備しております。これを通じて食事や運動などの生活習慣と病気および腸内細菌との関係が解明されることを期待しています。
このコーナーを通じて「べんのうんちく」が私達の生活といかに密着したものであるかがご理解していただけるものと思います。さあ、今から「うんち」の達人となられて、健康とは何かお答えをご自身のお力で出してみてください。

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